家具転倒防止の専門家「家具耐震プランナー」資格を創設 家庭の安全を守り安心な暮らしを支援
<ニュース概要>
一般社団法人家具耐震診断士協会は、地震時の家具転倒による被害を防ぐことを目的に、新たな資格制度「家具耐震プランナー」を創設しました。
本資格は、家具の配置・固定方法や耐震器具の選定に関する専門知識を身につけた人材を育成し、家庭や施設での安全対策を推進するものです。建築・リフォーム業界をはじめ、介護・福祉分野など幅広い現場での活躍が期待されています。

出典:一般社団法人防災機器検査協会
背景:家具転倒による被害が深刻化
日本は世界有数の地震多発国であり、過去の大地震では家具の転倒による怪我や死亡事故が相次いでいます。
内閣府の調査によると、「家具の固定が必要」と認識している人は多いものの、実際に対策を行っている世帯は半数に満たない状況です。
「方法がわからない」「後回しにしてしまう」といった声も多く、知識と実行のギャップが課題となっています。
同協会はこうした現状を踏まえ、「やりたいのにできない」を解消するため、専門知識を持つ人材を育てる資格制度を設けました。

出典:一般社団法人防災機器検査協会
資格制度の特徴
「家具耐震プランナー」は、家具転倒防止の正しい知識を備え、実際の住環境に応じた提案ができる専門家を認定する制度です。
- 1日完結型講座+試験で資格取得可能
- 家具の配置や固定方法、耐震器具の選定を正しく提案できるスキルを習得
- 賃貸住宅や「家具に傷をつけたくない」といったニーズにも対応可能
- 建築・リフォーム業、引っ越し業、家具販売、ホームセンター、介護・福祉施設、防災担当者などで活用可能
近年、住宅購入者や入居者の「安全・防災」への意識は年々高まっています。家具の転倒防止は、耐震住宅やリフォーム提案の付加価値としても注目される分野です。
家具耐震プランナーが関与することで、設計段階から生活空間の安全性を高める提案が可能になり、不動産・住宅業界における新たな防災支援の担い手となることが期待されます。
まとめ
家具の固定は誰もが重要と感じながらも、実践が難しい分野でした。こうした現場課題に対して、専門家を育成し「知識を行動に変える」仕組みを整えた点は意義深いと言えます。
地震対策の最前線は建物の構造だけでなく、「室内環境の安全確保」にも広がっており、今後は不動産・リフォーム業界でもこの資格の活用が進む可能性があります。
代表コメント
「私は2015年の小笠原諸島西方沖地震で家が大きく揺れ、家具が倒れる恐怖を体験しました。その経験から家具耐震の必要性を痛感し、専門会社の立ち上げ、そして協会設立に至りました。『家具耐震プランナー』は、家庭やオフィスの安全を守る新しい専門家として、災害後も自宅で過ごせる安心を届けられる資格です。地域の安全を支える力となることを期待しています。」
一般社団法人家具耐震診断士協会 代表理事 小杉駿介 氏
今後の展望
協会は今後、全国各地で研修会や認定講習を開催し、資格取得者の育成を進めてまいります。第1回の認定講習を12月に横浜市で開催する予定です。詳細につきましては、改めてお知らせします。また、地方自治体や企業、防災関連団体と連携し、家具耐震診断の普及活動を強化します。「家具耐震プランナー」が社会に根づき、地震災害に強い暮らしを実現する一助となることを目指しています。
公式サイト:https://kagu-taishin.com
PR TIMES



















