住まい探しの生成AI利用は23%、今後の利用意向は76%と3倍以上に|507人調査
<ニュース概要>
AI検索最適化ツール「LLMOチェキ」を提供する株式会社Iteraは、住まい探し(賃貸・購入)の経験者507名を対象に、情報収集の実態を調査しました。
住まい探しで「ChatGPT・Gemini・Copilot等の生成AIに質問した」人は23.47%、「Google検索上部のAIによる要約(AI Overview)を見た」人は24.26%で、いずれも4人に1人程度でした。
最も利用された情報源は不動産ポータルサイト(55.23%)で、現時点でAIは主役ではありません。
一方、「今後、住まい探しで生成AIを使いたいか」を聞いたところ、75.93%が利用意向を示しました。
現在の利用率と3倍以上の開きがあり、住まい探しにおける情報収集の構造が、今後大きく変化する可能性が示されています。
調査の背景
生成AIの普及にともない、消費者の情報収集手段が変化しています。
しかし、住まい探しという高額かつ検討期間の長い意思決定において、実際にどの程度AIが使われているかを調べたデータは限られていました。
そこで同社は、住まい探しの経験者507名を対象にインターネット調査を実施しました。
調査結果のポイント
- 生成AIに質問した人は23.47%、AI Overviewを見た人は24.26%
- 最大の情報源は不動産ポータルサイト(55.23%)で、AIは主役ではない
- 一方、今後の利用意向は75.93%と現在の3倍以上
- AIで最も調べられたのは「エリアの治安・住みやすさ」(47.23%)
- 「具体的な物件の比較・評価」は20.05%で最下位
- ポータルサイトに不満を持つ人は86.19%
- 情報の信頼度はポータル49.70%に対し、AIは9.86%
調査結果1:住まい探しで利用した情報源(n=507・複数回答)

不動産ポータルサイトが55.23%と過半を占め、最大の情報源となりました。
生成AIへの質問は23.47%で、Instagram・TikTok・YouTube等のSNS(13.21%)を10ポイント以上上回りました。
住宅・不動産業界ではSNS活用が広く議論されていますが、実際の情報収集手段としては生成AIのほうが多く使われている結果となっています。
調査結果2:生成AIで調べた内容(n=245・複数回答)

最多となったのは「エリアの治安・住みやすさ」(47.23%)でした。
一方、「具体的な物件の比較・評価」は20.05%と最下位です。
物件そのものの検索はポータルサイトで行い、その周辺の判断材料をAIに聞くという使い分けが読み取れます。
また、「おすすめの不動産会社・サービス」が30.87%にのぼり、3割の人がAIに会社選びを相談していることも明らかになりました。
調査結果3:今後の生成AIの利用意向(n=507)

「ぜひ使いたい」と「機会があれば使いたい」を合わせると、75.93%が利用意向を示しました。
現在の利用率(生成AIに質問した23.47%)と比べて、3倍以上の開きがあります。
明確な忌避層は24.06%にとどまり、現在AIを使っていない層の多くは「使いたくない」のではなく、「まだ使っていない」段階であることがうかがえます。
調査結果4:不動産ポータルサイトへの不満(n=507・複数回答)

挙げられた不満の多くは、AIによる情報収集で解消され得る性質のものです。
とくに「問い合わせ後の営業電話が多い」(28.01%)は、連絡先を渡さずに情報を得られるAI利用の動機になる可能性があります。
調査結果5:情報の信頼度(n=507)

信頼度では、ポータルサイト(49.70%)がAI(9.86%)を大きく上回りました。
ただし、「どちらも同程度」が29.78%あり、AIを同等以上に評価する層は合計39.64%にのぼります。
新しい情報源としては、既に一定の信頼を得ている状況といえます。
調査結果の考察
現在の利用率と、今後の利用意向に3倍以上の開き
今回の調査で最も特徴的なのは、現在の利用率(23.47%)と今後の利用意向(75.93%)のギャップです。
信頼度でもポータルサイトが優位であり、現時点で生成AIが住まい探しの主役になっているわけではありません。
しかし、利用意向の高さは、今後この構造が変化する可能性を示しています。
AIで調べられるのは「物件」ではなく「エリア」
AIで最も調べられた内容が「エリアの治安・住みやすさ」(47.23%)であり、「具体的な物件の比較・評価」が20.05%で最下位だった点も注目されます。
物件検索はポータルサイトで完結する一方、地域の実情や相場観といった判断材料をAIに求める行動が広がっていると考えられます。
不動産事業者に求められる対応
同社は、不動産事業者が取るべき対応として以下を挙げています。
・エリア情報(治安、生活環境、交通、学区など)を地域の実情まで言語化する
・エリア×間取り別の相場データを、集計期間と件数を明記して公開する
・契約・初期費用・住宅ローンの知識を、判断基準まで含めて解説する
・自社の対応エリア・対応可能な条件を具体的に記載する
・AIが自社をどう説明しているかを定期的に確認する
とくにエリア情報は、全国展開のポータルサイトが提供しにくく、地域に根ざした不動産事業者が優位性を持てる領域です。
調査結果の詳細および事業者向けの対応策は、以下のレポートで公開されています。
調査レポート全文:
https://llmocheki.com/blog/llmo/hudousanllmo-survey
調査概要
調査名:住まい探しの情報収集に関するアンケート
調査主体:株式会社Itera
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2026年8月27日〜8月30日
調査対象:住まい探し(賃貸・購入)の経験者
サンプル数:507名
設問の分母:情報源・利用意向・不満・信頼度:n=507/生成AIで調べた内容:n=245
※構成比は小数第3位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※複数回答の設問は、合計が100%を超えます。
出典:「株式会社Itera調べ」
まとめ
今回の調査では、住まい探しにおけるAI活用はまだ主役ではないものの、今後の利用意向は高く、情報収集の方法が変わっていく可能性が見えました。
特に注目したいのは、AIで調べられている内容が「具体的な物件」よりも「エリアの治安・住みやすさ」に寄っている点です。住まい探しでは、間取りや家賃だけでなく、実際に暮らしたときの安心感や生活環境も重要になります。こうした地域の情報を整理して届けることが、今後より大切になりそうです。
不動産会社にとっては、物件情報だけでなく、街の雰囲気、生活利便性、交通、学区、相場感などを分かりやすく言語化することが、AI時代の情報発信にもつながります。ポータルサイトに掲載するだけでなく、自社の強みや対応エリアを正確に伝えることが、住まい探しをする人との新しい接点になっていくと感じます。
※画像参照:PR TIMES



















