「働き方と住まいに関する意識調査」コロナ後の住まい選び、「都心回帰」だけでは捉えきれない変化。立地よりも「設備のグレードアップ」重視の引っ越しが1.5倍に増加
<ニュース概要>
グローバルベイス株式会社は、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)に住む働く30~50代の男女10,000名を対象に事前調査を実施し、そのうちフルリモート、ハイブリッド、フル出社で働く各206名、計618名を対象に本調査を実施しました。
調査実施の背景
コロナ禍以降、「都心回帰」が進んでいるとの報道が見られます。しかし、フルリモートやハイブリッド、フル出社など働き方の選択肢が多様化するなか、住まいに求める条件も、立地だけでなく、部屋の広さや間取り、ワークスペースなど多岐にわたっています。
一方で、人口移動の動向だけでは、コロナ後に生活者が「住まいに何を求めているのか」までは捉えきれません。
そこで同社は、コロナ前後の引っ越し動向に加え、住まい選びで重視するポイントやリモートワーク時のストレス、住み替え・リノベーションへの意識を調査しました。
働き方によって住まいに求める条件がどのように異なるのかを明らかにすることを目的としています。
「働き方による住まいへの意識調査」概要
- 調査期間:2026年7月
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査対象者:首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)在住の30~50代男女
- 世帯年収:400万円未満~1,500万円以上
- 回答数:事前調査10,000名、働き方に関する調査618名(フルリモート206名、ハイブリッド206名、フル出社206名)
出典:グローバルベイス調べ
調査① コロナ後の引っ越しは都心・郊外の一方向に偏らず。「より良い条件」「設備」を求める動きも

コロナ前・コロナ禍・コロナ後の引っ越し動向とその理由を比較したところ、コロナ後の引っ越しは、都心・郊外のいずれか一方向に大きく偏る結果とはなりませんでした。
コロナ後(2023年6月~2026年6月)の引っ越し方向を見ると、「都心から郊外」は2.7%、「郊外から都心」は2.6%と、いずれも小さな割合にとどまりました。
コロナ前の「都心から郊外」6.3%、「郊外から都心」5.2%と比べると、いずれも割合は低下しています。
一方、引っ越し理由では、コロナ禍特有の影響が薄れるなか、働き方の変化による影響は引き続き見られました。
コロナ禍では「会社の規定で出社・リモートワークの頻度が変わった」が3.9%、「コロナ禍により生活が変わった」が4.9%でした。
コロナ後は、「会社の規定で出社・リモートワークの頻度が変わった」が4.2%とほぼ同水準だった一方、「コロナ禍により生活が変わった」は2.3%に低下しています。
また、コロナ後では「より良い条件の物件が見つかった」が17.6%となり、コロナ禍の14.9%から2.7ポイント上昇しました。
「家の設備をグレードアップさせたい」も、コロナ前5.9%→コロナ禍6.4%→コロナ後8.8%と、一貫して上昇しています。
こうした結果から、コロナ後の住まい選びでは、都心・郊外という立地の方向だけでなく、現在の暮らしや働き方に合う条件や設備も、住まいを選ぶ際の要素になっていることがうかがえます。
ハイブリッド勤務層は引っ越し経験率が高い傾向
現在の働き方別にコロナ後の引っ越し経験率を見ると、フルリモート層16.5%、ハイブリッド層29.7%、フル出社層15.9%となり、ハイブリッド層が他の2層を上回りました。
移動方向では、フルリモート層とハイブリッド層ともに、「郊外から都心」より「都心から郊外」への移動がやや多い傾向が見られました。
フルリモート層では3.2%対2.7%、ハイブリッド層では6.3%対5.0%となっています。
一方、フル出社層では「郊外から都心」2.2%、「都心から郊外」2.1%と、移動方向による差はほとんど見られませんでした。
また、コロナ後の引っ越し理由として「より良い条件の物件が見つかった」と回答した割合は、フルリモート層が29.9%となり、ハイブリッド層17.1%、フル出社層15.7%を上回りました。
調査② 働き方で異なる「より良い住まい」の条件。ハイブリッド層は「部屋数」重視が他の約2倍

住まいを選ぶ際に特に重視している点を3つまで尋ねたところ、全体では「駅からの距離が近いこと」が35.6%で最も高くなりました。
次いで「スーパーやドラッグストアなど日用品を購入できるお店が近くにあること」27.7%、「陽当たり・風通しのよさ」26.7%、「治安が良いこと」25.9%と続きました。
しかし、働き方別に見ると、それぞれ異なる特徴が浮かび上がっています。
フルリモート層は生活利便性や静かな環境を重視
フルリモート層では、「スーパーやドラッグストアなど日用品を購入できるお店が近くにあること」が32.5%となり、ハイブリッド層の21.8%、フル出社層の28.6%を上回りました。
「治安が良いこと」は29.6%、「静かな環境であること」は16.0%で、いずれも3つの働き方の中で最も高い結果です。
「部屋の広さ」も25.7%となり、フル出社層の18.4%を7.3ポイント上回っています。
自宅で過ごす時間が長いフルリモート層では、生活利便性や落ち着いて過ごせる環境に加え、住空間の広さも比較的重視されていることがうかがえます。
ハイブリッド層は通勤しやすさと部屋数の両方を重視
ハイブリッド層では、「職場への通勤がしやすいこと」が30.1%となり、フルリモート層の14.1%、フル出社層の26.7%を上回りました。
同時に「部屋の広さ」は26.7%でフルリモート層とほぼ同水準、「部屋数」は17.5%と、フルリモート層の9.7%、フル出社層の8.3%を大きく上回りました。
通勤利便性と自宅で仕事をするための空間の両方が求められる、ハイブリッド層ならではの特徴が表れています。
フル出社層は駅距離や陽当たり・風通しを重視
フル出社層では、「駅からの距離が近いこと」が37.4%、「陽当たり・風通しのよさ」が30.1%となり、いずれも3つの働き方の中で最も高い結果でした。
「駐車スペースの有無・数」も8.7%と、フルリモート層・ハイブリッド層の各2.9%を上回っています。
通勤や外出のしやすさに加え、帰宅後に快適に過ごせる住環境も重視されていることが分かりました。
調査③ リモートワーク時のストレスにも働き方で差。ハイブリッド層の7割超が何らかのストレス

現在リモートワークをしている412名(フルリモート206名、ハイブリッド206名)を対象に、リモートワーク時のストレスを尋ねました。
フルリモート層は半数近くが「特にストレスなし」
フルリモート層では、「自宅にこもる時間が長いこと」が28.6%で、具体的なストレスの中で最も高い結果となりました。
一方、「特にストレスを感じていることはない」が44.2%と半数近くに達しています。
ハイブリッド層の27.2%を17.0ポイント上回っており、フルリモートという働き方に住環境が適応している可能性がうかがえます。
ハイブリッド層は仕事と生活の切り替えにストレス
ハイブリッド層では、「オン・オフの切り替えが難しいこと」が31.1%で最も高く、フルリモート層の15.5%を15.6ポイント上回りました。
「職場の人に仕事の相談がしにくいこと」は23.8%で、フルリモート層の9.7%を14.1ポイント上回り、「職場の人と雑談をしにくいこと」も18.4%でフルリモート層の13.1%より高い結果となっています。
自宅の仕事環境に関する不満も、ハイブリッド層でより顕著でした。
「自分専用のワーキングスペースが自宅内にないこと」はハイブリッド層17.5%に対しフルリモート層12.1%、「モニターやプリンター等の機器が整っていないこと」はハイブリッド層15.5%に対しフルリモート層7.3%となっています。
なお、「自宅にこもる時間が長いこと」はフルリモート層28.6%、ハイブリッド層23.3%と、両層に共通して比較的高いストレスでした。
この結果から、フルリモート層は自宅で過ごす時間の長さが主なストレスである一方、ハイブリッド層では仕事と生活の切り替え、職場とのコミュニケーション、自宅内の仕事環境など、より多面的なストレスを抱えていることが明らかになりました。
調査④ ハイブリッド層の40.8%が住まいの見直しを検討。30.6%がリノベーション・リフォームも視野に

フルリモート、ハイブリッド、フル出社の各206名を対象に、住み替えやリノベーション・リフォームの検討状況を尋ねました。
何らかの住まいの見直しを検討している割合は、フルリモート層18.9%、フル出社層20.9%といずれも約2割にとどまったのに対し、ハイブリッド層では40.8%と約4割にのぼりました。
「特に検討していない」の割合は、フルリモート層81.1%、フル出社層79.1%と約8割を占めた一方、ハイブリッド層では59.2%にとどまっています。
ハイブリッド層は住み替えだけでなくリノベーションも検討
ハイブリッド層では、「住み替え」を検討している割合が33.5%、「リノベーション・リフォーム」を検討している割合が30.6%と、いずれも約3割となりました。
フルリモート層(住み替え16.5%、リノベーション・リフォーム11.7%)、フル出社層(住み替え20.9%、リノベーション・リフォーム13.1%)と比べ、住み替えだけでなく、今の住まいを改修して見直すことも選択肢に入っている様子がうかがえます。
また、すでに情報収集や相談など具体的な行動に移している割合も、ハイブリッド層では17.5%と、フルリモート層9.7%、フル出社層7.8%を上回りました。
出社とリモートの両立に必要な住環境を求めて、住み替え・リノベーション双方の選択肢から住まいを見直そうとしている実態が浮かび上がっています。
調査結果
今回の調査から、コロナ後の住まい選びでは、単純な「都心回帰」という移動トレンドだけでなく、立地や設備、働き方に合わせた住環境への意識が見られました。
特にハイブリッド勤務層は、通勤と在宅勤務の両立という課題を抱え、住まいに求める条件が複合的になっています。
同社は、住み替えだけでなく、現在の住まいをリノベーション・リフォームによって見直すことも、理想の住環境を実現するための選択肢の一つになるとしています。
まとめ
働き方が多様化するなかで、住まい選びにも、一人ひとりの生活スタイルに合わせた柔軟な考え方が求められるようになっています。
これからの住まい選びでは、単純な駅からの距離や部屋の広さだけでなく、出社する頻度や自宅での仕事環境、仕事とプライベートの切り替えやすさなども重要な判断材料になりそうです。
不動産会社や住宅関連事業者にとっても、働き方に合わせた間取りの提案や、既存住宅のリノベーションによる住環境の改善など、提案の幅が広がることが考えられます。
特に、今の住まいを活かしながら働きやすい環境を整えられるリノベーションは、住み替え以外の選択肢として、今後さらに関心が高まっていくことが期待されます。
グローバルベイス コメント
< グローバルベイス株式会社 不動産事業部 部長 八木原 竜也 氏>
今回の調査では、住まいに対する課題や不満を感じながらも、より自分らしい暮らしを実現したいと考えている方が多いことが分かりました。
一方で、昨今は不動産価格の下落を予測するニュースも多く、「今は購入を見送った方が良いのではないか」と不安を感じる方も少なくありません。しかし、実際に住まい探しのご相談をいただく中では、資産価値だけではなく、「家は自分や家族が安心して暮らすためのもの」という考えのもと、将来の暮らしを見据えて購入を検討されている方が今もしっかりと動いています。
また、住まいに求める条件は、ご家族構成や働き方、ライフスタイルによって一人ひとり異なります。そのため、既に完成された住まいを選ぶだけではなく、自分たちの希望や価値観に合わせて住まいをつくることができる「中古マンション購入+リノベーション」という選択肢も注目されています。
住まい選びに正解はひとつではありません。だからこそ、将来の市況だけに目を向けるのではなく、「自分たちがどのような暮らしをしたいのか」を基準に考えることが大切だと考えています。もし今のお住まいや住まい探しについて少しでもお悩みやご希望があれば、まずは気軽に相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか。理想の暮らしを実現するための新たな選択肢が見つかるかもしれません。
PR TIMES
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