<ニュース概要>
株式会社ウィルは、自社の不動産検索サイトの検索結果一覧をマップ化し、ハザード情報を重ねて見ることができる機能を追加したことを発表しました。この機能は、2025年12月末よりサービスを開始する予定です。
↑尼崎市、西宮市、芦屋市でマンションを検索した場合の検索結果をマップとして表し、ハザードマップ(津波浸水想定)を重ねた場合の図。丸印が物件で、拡大すると価格も表示される(ご参照:後掲表示例3)。ハザードマップの出典は国土数値情報ダウンロードサービス(GISホームページ・国土交通省)です。※戸建て・土地も同時(もしくは別に)表示可能。※説明用画像につき、実際と異なる部分があります。
背景と目的
阪神・淡路大震災から30年を迎え、不動産会社として災害への備えを改めて考える中で、同社は、物件情報だけでなく、ハザード情報も同時に表示するようにしました。この度、さらに見やすさ・探しやすさの向上と併せ、家探しの初期段階でハザード情報を意識できる機能を追加し、顧客が防災意識を持って住まい選びができるよう支援したいと考えています。
↑神戸市灘区・東灘区でマンション・戸建て・土地を検索した場合の検索結果をマップとして表し、かつ、ハザードマップ(土砂災害警戒区域と土砂災害特別警戒区域)を重ねた場合の図。丸印が物件で、拡大すると価格も表示される(ご参照:後掲表示例3)。ハザードマップの出典は国土数値情報ダウンロードサービス(GISホームページ・国土交通省)です。※説明用画像につき、実際と異なる部分があります。
新機能の詳細
- 検索結果のマップ化: 今回の機能の追加で検索結果がマップ上に示されるようになるため、自分の検索条件に合う物件情報を視覚的に捉えることができます。
- ハザード情報の重ね合わせ: マップに各ハザード情報を重ねて見ることができるため、危険区域との距離を把握したり、災害時の被害の可能性を想定しやすくなります。
- 無料会員登録制: 株式会社ウィルの物件検索サイトは、ほとんどのサービスを無料・無登録で利用できますが、今回の検索結果一覧マップについては売主のプライバシーに配慮し、この機能を利用するには無料会員登録が必要となります。
↑「表示例2」の画面を拡大すると価格が表示されます。 本資料では、プライバシーに配慮して、一部、非表示としています。
今後の展望
同社は、この新機能の導入により、顧客が防災意識を持って住まい探しを行い、より納得した住まいを選びができるようになると期待しています。今後も、さらなる機能改善を行い、不動産検索サイトを通じた防災意識の向上に貢献していくとのことです。
まとめ
近年、自然災害の頻度や規模が大きくなる中、不動産の購入を検討する人にとって、ハザード情報はますます重要な要素となっています。この機能の追加により、顧客はより客観的な情報に基づいて物件を選ぶことができるようになり、不動産業界全体の信頼性向上にもつながると考えられます。
ただし、ハザードマップの情報はあくまで一つの参考であり、実際の災害時の状況は予測不能な部分もあることを忘れてはなりません。不動産事業者としては、顧客に対して、ハザードマップの情報だけでなく、地域の防災体制や建物の耐震性など、多角的な視点から情報を提供することが求められます。
対象エリア
知って買うのと知らずに買うのとでは違う
<当社ウェブサイト運営責任者のコメント>
私は、1991年から2007年まで不動産の営業をしていました。震災後しばらくは、被災状況や耐震性、活断層についてなど、お客様によく聞かれました。しかし、年々質問されることはなくなり、そこに課題を感じていました。また、1997年、担当する営業エリアの一戸建て住宅が土砂崩れに巻き込まれ、別の不動産会社を介してその家を購入していた家族4人が亡くなるということがありました。私も自社のお客様を内覧に案内したことがある物件で「裏山が危ないな」と感じていたこともあり言葉を失いました。さらに私自身の自宅の購入において、物件が活断層の上に建っていることに気づかずにいました。日々、物件情報に触れている私たちですら、ハザード情報は後回しに考えがちです。このような経験から、物件選びの判断材料の一つとして防災項目があるべきではないかと考えるようになりました。もちろん、ハザード情報だけで家を買う買わないを決めることは少ないですが、購入する物件があるエリアがどのようなエリアかを知って買うか否かで、その後の対策が大きく変わります。ぜひ、ハザード情報に目を向けていただきたいと思い、今回の機能を追加するに至りました。
PR TIMES
※画像参照:PR TIMES