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定期借家は安いの?増えているってホント?26年春の住まい探し繁忙期に向けて「定期借家物件」の最新動向をLIFULL HOME’Sが調査

定期借家は安いの?増えているってホント?26年春の住まい探し繁忙期に向けて「定期借家物件」の最新動向をLIFULL HOME’Sが調査

株式会社LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」は、2026年春の住まい探し繁忙期を見据え、賃料上昇が続く首都圏における「定期借家」物件の最新動向を調査しました。


■ 定期借家契約とは?

定期借家契約とは、あらかじめ賃貸期間を定めて契約する方式で、期間満了により契約が終了し、更新は原則不可となります。
継続して入居する場合は再契約が必要で、途中解約も制限される点が特徴です。

物価高騰や金利上昇による修繕費・管理コストの増加を背景に、オーナー側の負担が大きい普通借家に比べ、賃料改定を行いやすい契約形式として「定期借家」が広がっているとみられています。


■ 1. 首都圏で広がり続ける「定期借家」

● 掲載シェアの推移:東京都は9.3%、神奈川・埼玉より大幅に増加

2022年1月〜2025年11月の掲載データをもとにした年間平均掲載割合を見ると、首都圏における定期借家のシェアは平均8.7%でした。

  • 東京都:9.3%(3年で+3.6pt)
  • 神奈川県:8.5%(+4.1pt)
  • 埼玉県:6.6%(+3.8pt)
  • 千葉県:5%未満

東京都が最も高いものの、伸び率は神奈川・埼玉が上回る結果となり、首都圏全域で定期借家が急速に浸透している実態が浮き彫りになりました。

● 掲載賃料の推移:東京都は約17%上昇、千葉県でも13.5%上昇

2025年の定期借家の掲載賃料は、首都圏全体で2022年比111.4%。
特に上昇が大きかったのは以下のエリアです。

  • 東京都:116.7%(3年で約17%上昇)
  • 千葉県:113.5%(2番目の上昇幅)
  • 神奈川県:108.2%
  • 埼玉県:104.7%

東京都と千葉県での賃料上昇が顕著で、定期借家でも値上がり傾向が続いています。


■ 2. 東京23区の「定期借家」

● 掲載シェア:23区全体で9.5%、普通借家の賃料上昇スピードが逆転

東京23区に限定すると、2025年の掲載シェアは9.5%と東京都全体を上回りました。

また、賃料の平均値では常に定期借家が普通借家より高いものの、賃料の上昇率は普通借家が逆転しています。

  • 定期借家:2025年前年比 104.0%
  • 普通借家:2025年前年比 109.8%

さらに2022年比では、

  • 定期借家:119.2%
  • 普通借家:124.5%

という結果となり、普通借家の相場上昇が急加速していることが分かります。

● 区別の掲載シェア:渋谷区が18.1%で最多、19区で前年から増加

2025年1〜11月のデータで定期借家の割合を区別に見ると、12区で10%超となりました。

1位:渋谷区 18.1%(区内掲載物件の約2割が定期借家)

3位:品川区 15.3%(前年比+8.5pt)

5位:千代田区 12.7%(+7.5pt)

一方で、掲載シェアが5%未満だったのは以下の5区のみです。
台東区、大田区、墨田区、板橋区、江戸川区。

住み替えを検討する際は、家賃だけでなく、その物件が「普通借家」か「定期借家」かを確認する重要性が高まっているといえます。


■ まとめ

今回の調査から、首都圏では定期借家が確実に浸透しつつあり、その背景にはオーナー側のコスト増と賃料改定ニーズの高まりがあることが見て取れます。特に東京都を中心とした都市部では、賃料の上昇が続くなかで、契約の柔軟性よりも市場価格に即した賃料設定を優先する傾向が広がっているようです。

一方、契約更新ができないという定期借家の特性は、長期居住を希望する借主にとってリスクにもなり得ます。今後は、「定期借家」と「普通借家」の二極化が進み、地域ごとに相場や住み方の傾向がさらに変化する可能性があります。

不動産市場の動きがダイレクトに反映される契約形式の差異は、住まい選びの重要な判断材料となるでしょう。

LIFULL HOME’S総研 チーフアナリスト 中山登志朗(なかやまとしあき)氏による解説

定期借家物件の掲載シェア拡大が賃料上昇の一因になっているという事実

首都圏では新築&中古マンションの価格高騰だけでなく、賃貸住宅の賃料も明確な上昇を示しています。

主な要因としては、消費者物価指数の上昇に連動して賃貸物件の管理コスト(人件費、光熱費など)が上昇していること、また物件購入を当面検討できなくなったユーザー(専らファミリー層)が次善の策として利便性の良好なエリアで賃貸物件を選択していること、さらにはコロナ禍以降都市圏への回帰が発生し賃貸需要が逼迫していること、が挙げられます。

実際に賃料を引き上げるには、普通借家契約では借地借家法第32条第1項の賃料増減額請求権の規定に沿う必要があり、①租税や管理コストなど負担額の変化 ②物価上昇など経済事情の変動 ③近傍同種の賃貸借建物の賃料との比較を基に賃料の増減可能と定められていますから、明確な根拠を示さず賃料を上げたいという一方的な要求は原則として通りません。また、普通借家契約ではユーザーが継続を希望すれば更新することもできます。

一方、今回“定期借家契約”物件の掲載シェア拡大が調査で明らかになりました。これは期限の定めのある賃貸借契約で、契約期間が満了すれば退去することになりますが、更新は不可でも合意によって“再契約”は可能です。オーナーサイドからすると契約期間の2年を経て再契約の意思があるのなら旧契約から賃料15%アップで、などと申し入れ可能で、その引き上げ分を承諾しなければ自動的に契約終了となります。したがって、定期借家契約は賃料引き上げの理由が明示されなくても良いので、普通借家契約よりも賃料を引き上げやすい制度と言えます。

定期借家契約が制度化されたのは、2000年の特措法制定&借地借家法改定以降です。従来の借地借家法ではユーザー保護を目的として借家権が強く守られていたため、将来自分の家に戻って住みたい場合や、転勤などで短期間貸したい場合でも契約終了時の返還保証がないこと、ユーザーが退去しないと建て替えができないことなど、その“弊害”を解消するのが目的でしたが、25年を経て賃料の引き上げを容易にする手段として活用されているのは、当初の主旨と異なると言わざるを得ません。

定期借家物件のシェアが拡大すれば2026年春の繁忙期においても、さらなる賃料の引き上げが発生する可能性があります。ユーザーが対抗する手段は基本的にありませんから、定期借家物件において再契約する際は、普通借家契約を参考として賃料の引き上げ限度を設定するなど、一定の歯止めをかける必要があるでしょう。

調査概要

  • 集計対象:LIFULL HOME’Sに掲載された首都圏(1都3県)の賃貸物件
  • 集計期間:2022年1月~2025年11月

PR TIMES

※画像参照:PR TIMES

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