「過去3カ月で家賃を上げた」大家さんが4割、家賃動向に関するアンケートを実施!家賃の最新動向は? 現役大家さん306人がアンケートに回答
<ニュース概要>
国内最大級の不動産投資プラットフォーム「楽待」を運営する楽待株式会社は、家賃動向に関するアンケート調査の結果を公表しました。調査は、2025年4月19日から30日までの期間に、同サイト登録会員を対象にインターネット上で実施され、有効回答数は306人でした。
家賃を上げた大家は43%、最多は「変更なし」
「過去3カ月間で家賃を変更したか」という質問に対し、「家賃を上げた」と回答した大家は全体の43%にのぼりました。一方で、「変更していない」と答えた人が約半数と最も多く、家賃を据え置く傾向も根強いことがわかりました。

この背景には、原材料費や修繕費、固定資産税など賃貸経営に関わるコストの増加があると考えられますが、それを家賃に転嫁できるかどうかはエリアや物件の条件によって異なっているようです。
家賃を上げた理由、最多は「周辺相場の上昇」
家賃を「上げた」と回答した大家に、その理由を複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「周辺の家賃相場が高い」(67票)でした。次いで、「物価上昇でコストが上がった」(49票)、「金利が上がった」(39票)と続きました。
金利上昇によって返済の負担が増していることも、家賃値上げの一因となっていることがうかがえます。一方で、相場とのバランスを重視する声も多く、慎重な家賃設定が求められている実態が浮き彫りとなりました。

今後の家賃方針、「上げたい」が61%
「今後3カ月間の家賃についての意向」を尋ねた質問では、「上げたい」と考えている大家が全体の61%を占め、今後も家賃上昇傾向が続く可能性があることが示唆されました。
まとめ
今回の調査からは、賃貸経営者が直面しているコスト上昇の現状と、それにどう対応するかという葛藤が見て取れます。周辺相場や金利、物価上昇といった複合的な要因が家賃設定に影響を与えており、単純に値上げすればよいという状況ではないことが浮き彫りとなりました。
「家賃を上げたいが上げられない」状況にある大家も多く、今後は物件価値の維持・向上や差別化のための設備投資、リノベーション、サービス向上といった戦略がより重要になっていくと考えられます。また、サブリース契約や管理会社との関係性、入居者との信頼構築など、運営面での柔軟性も問われる時代です。
今後、不動産市場が本格的な「選ばれる時代」に突入するなかで、家賃設定の在り方は「収益性」だけでなく、「市場との対話」「入居者とのバランス感覚」が問われる時代になっていくと考えられます。
※出典:不動産投資プラットフォーム「楽待」を運営する楽待株式会社調べ
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