<ニュース概要>
株式会社LIFULLは、社内で推進してきた生成AI活用プロジェクトにより、2025年4月〜9月の半年間で過去最高となる約50,000時間の業務時間を創出したことを発表しました。生成AIによる業務効率化が全社的に進み、従業員の96.2%が「効率化できている」と回答。この数値は過去2年間で実に2.7倍に増加しています。
■ 生成AI活用の新体制「AIイノベーション本部」を新設
LIFULLでは以前より、有志の横断プロジェクトチームが生成AI導入をリードしてきました。一方で、
- 業務効率化が業績にどう貢献するのか
- 生成AIを使いこなせる人材育成
- 職種ごとの最適なAI活用支援
といった課題が残っていました。
これらを解決すべく、同社は2025年10月に「AIイノベーション本部」を設立しました。
ナレッジや人材を一か所に集約し、LIFULLグループ全体で活用を広げる体制を構築。
不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」を中心に、住まい領域におけるAI活用のリーディングカンパニーを目指すとしています。
また、新体制のもとで100名規模の「AI化人材」(AI活用による新たな価値創造を担う人材)を育成する方針も掲げました。
■ 社内調査結果:AIによる業務効率化と質の向上が加速
今回の発表では、LIFULL社内の生成AI活用実態についてもデータを公表しています。
● 半年で約49,836時間の業務時間を創出(前回比+18,240時間)
● 96.2%の従業員がAI活用により業務効率化できていると回答
● AIによる「効率化と質向上」を実感した従業員は88.4%(前回比+7.5%)
● 週5日以上AIを活用している従業員が45.7%(前回比+14.9%)
社内での活用浸透度の高さがうかがえる結果となっています。
■ LIFULL HOME’Sでの具体的なAI活用事例
同社が運営する「LIFULL HOME’S」においても、自社開発の生成AIツール「keelAI(キールエーアイ)」を活用することにより、経験やスキルの壁を超えた質の高い分析や提案に繋げることが可能に。
特に、反響データ分析においては、大量の反響URLを貼り付けるだけでAIが自動で分析とインフォグラフィックを生成する仕組みを構築。
従来は膨大な情報の整理・分析に時間を要していましたが、AI活用により経験に関わらず質の高いレポート作成が可能となり、提案力向上に直結しているといいます。
■ まとめ
不動産・住まい領域は情報量が膨大で、分析やレポーティングには専門性と時間が必要でしたが、生成AIによってそのハードルが一気に下がりつつあります。
特に、反響データの自動分析は不動産会社にとって価値が大きく、今後は同様のAI活用が業界全体に広がる可能性も高いと考えられます。AI人材の育成に本腰を入れ始めたLIFULLの動向は、2026年以降の不動産テック業界において重要な指標となりそうです。
執行役員 CAIO(Chief AI Officer)兼 AIイノベーション本部長
長沢翼 氏のコメントLIFULLでは社内の生成AI活用において、2023年より有志の従業員によるプロジェクトチームを中心に、トップダウン&ボトムアップ型で生成AIの活用を徹底的に推進してまいりました。エンジニア職だけでなく営業やバックオフィスを含む全社で地道な啓発活動を続けた結果、わずか2年間で活用率は96%に達し、半年間で約5万時間という過去最高の時間を創出するに至りました。これは、従業員一人ひとりが変化を恐れず、自らの業務を変革しようと挑戦し続けた『現場の力』による成果に他なりません。
今後もAIによる業務効率化強化していきますが、私たちが目指すのは、AIという強力なテクノロジーを最大限活用し、事業の成長を加速させ、より多くの社会課題を解決することです。組織としての価値創造をより力強く推し進めるため、10月より『AIイノベーション本部』を新設いたしました。
今後は同本部と『AIX(AI Transformation)委員会』が連携し、社内に散在するナレッジや成功事例、そして人材を集約・高度化させ、不動産・住宅領域にとどまらず暮らしにおける生成AI活用No.1のAIカンパニーとして、あらゆるLIFEをFULLにする未来を切り拓いていきます。
調査概要
PR TIMES
- 対象:LIFULL単体従業員(正社員・契約社員)有効回答数 637名
- 期間:2025年9月3日~10日
- 形式:Webアンケート
























