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住宅価格高騰の中、“持ち家派56.5% vs 賃貸派43.5%” 857人調査と生活者の声で探る住まいのリアル

住宅価格高騰の中、“持ち家派56.5% vs 賃貸派43.5%” 857人調査と生活者の声で探る住まいのリアル

住宅価格の上昇やライフスタイルの多様化を背景に、「家は買うべきか、それとも借りるべきか」という永遠のテーマが改めて注目を集めています。アンドリフォーム(https://andreform.jp/)が2025年8月28日~9月4日に実施したアンケート調査では、857人のうち持ち家派が56.5%、賃貸派が43.5%と拮抗する結果となりました。

持ち家が依然多数派、賃貸も4割超え

内訳をみると、「持ち家(戸建て)」が388名(45.3%)で最多。次いで「賃貸(マンション・アパート)」が331名(38.6%)と続きました。さらに「持ち家(マンション)」は96名(11.2%)、「賃貸(戸建て)」は42名(4.9%)となっています。
国の統計で示される「持ち家率約6割」と近い水準であり、持ち家志向が根強い一方で、賃貸を選ぶ人も一定数存在する実態が浮かび上がりました。

住宅市場の背景にある価格上昇

国土交通省の不動産価格指数(住宅)によると、令和7年3月時点で前月比3.1%増と上昇傾向が続き、首都圏の新築マンション価格は過去最高を更新しました。
一方で総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)では、20〜30代では賃貸志向が強いことが示されており、世帯主の年齢やライフステージによって選択に大きな違いが出ていることもわかります。

数字では割り切れない“人生の選択”

調査からは、「将来の柔軟さを重視して賃貸を選ぶ人」と「長期的な安心や資産形成を見据えて持ち家を選ぶ人」という双方の合理的な判断が見えてきます。
実際、アンケートでも持ち家派と賃貸派は拮抗しており、「どちらが圧倒的に優勢」という構図ではありません。

調査概要


まとめ

今回の調査結果は、住宅価格の高騰を背景に「家を持つか借りるか」というテーマがより現実的な問題として意識されていることを示しています。かつては「持ち家が当たり前」とされた時代がありましたが、現代ではライフスタイルの多様化や将来への不安から「賃貸の方が合理的」と考える人も増えています。
結局のところ、どちらを選ぶかは「どんな暮らしを望むか」という価値観に大きく左右されるといえるでしょう。

実際に持ち家を選んだ人・賃貸を選んだ人は、どんな理由で決断し、どんな思いを抱いているのでしょうか。ここからは、それぞれの立場から語られた生の声をご紹介します。

「賃貸は妥協ではなく選択」20代後半・Nさん夫婦が選んだ賃貸生活

20代後半のNさんは、夫と子どもと3人暮らし。結婚後しばらくは実家で祖父母と同居していましたが、1歳になった娘さんが動き回るようになり、祖父母の暮らしとのすれ違いが増えてきました。

「そろそろ家族だけで暮らすほうがいい」と考え、結婚から1年後に2LDKのアパートへ引っ越したそうです。

ーー賃貸を選んでよかったと思う点はありますか?
Nさん:まず初期費用が抑えられるのが大きいです。すぐに引っ越し先を決めたい状況で、持ち家だと時間がかかることもありました。頭金や諸費用を準備しなくても引っ越しできるので、家計的にも安心でした。」

ーーほかにメリットは?
Nさん:「比較的すぐに引っ越せることですね。ライフスタイルや家族構成が変わっても柔軟に対応できます。子どもが成長して部屋数が必要になったときや、転勤・転職のときでも、大きな負担なく住み替えできるのは賃貸ならではです。」

 ーー将来の暮らしを考えるうえで意識していることはありますか?
Nさん:「うちの場合、将来どのエリアに定住するかが定まっていないんです。子どもが未就学児なので特に校区は慎重に選びたくて。先の暮らし方がまだ読めない部分もあるからこそ、今の段階では身軽に動ける賃貸の方が自分たちには合っていると感じています。」
 
ーー“将来のエリアを決めきらなくていい”というのは、賃貸ならではのメリットですね。
Nさん:「『ここにずっと住まなきゃ』と縛られない分、気持ちにも余裕が持てますね。」
 
Nさんにとって、賃貸は“妥協”ではなく“選択”。子供の成長や家庭を取り巻く状況に合わせて住まいを変えていける安心感が、今の暮らしを支えているようです。

ーーでは、ある程度将来が見えてきたときはどうしますか?
Nさん:「持ち家を全く考えないって事はないんですが、今のところ私は”賃貸派”ですね。コスパや家族のことはもちろんですが、結局のところ、賃貸暮らしが好きなんです。」
「持ち家と違って、あれこれ管理しなくていいし、保険や固定資産税のことも考えなくていい。あと私は近所づきあいが苦手なので、町内会に入らなくていいのも地味に大事なポイントです。」
「この身軽さが持ち家にはない安心感ですね」
 
Nさんの言葉からは、持ち家への憧れを抱きながらも「今の自分たちに合った暮らし方」を大切にしている姿が伝わってきます。
人生のステージによって住まいに求めるものは変わるもの。だからこそ「賃貸か、持ち家か」という単純な二択ではなく、自分たちの状況に合った選択をしていくことが重要なのだと感じさせられます。

一方で、住宅価格が高騰する中でも「やはり長期的には持ち家が安心」と考え、早い段階で購入を決断した人もいます。次は持ち家を選んだ方の声をご紹介します。

「家賃を払うならローンに」――30代・Sさん夫婦の決断

Sさん夫婦は、2歳のお子さんと猫1匹と暮らす4人家族。

数年前までは賃貸マンションで暮らしていましたが、「毎月の家賃と同じくらいの負担でローンが組めるなら、いずれは自分の資産になる家を買った方がいい」と考え、郊外の新興住宅地に戸建て住宅を購入しました。

ーー持ち家を選んだ一番の理由は?
Sさん:「やっぱり“家賃がもったいない”と感じたことですね。月々の支払いがローンでもほとんど変わらないなら、将来的に自分の財産になる持ち家を選んだ方がいいと思いました。」
 
ーー実際に住んでみてどうですか?
Sさん:「子どもが思いっきり遊べる庭があるのは本当に大きいです。ペットも自由に走り回れるし、上下階の音を気にせず暮らせるのは戸建てならでは。のびのびと生活できるようになりました。」
 
ーー不安はありませんでしたか?
Sさん:「ローンを背負うことには最初は少し不安もありました。でも、老後に家賃を払い続けるよりも安心感があるし、“自分の家”だと思えるだけで暮らしの満足度が全然違います。」
 
ーー戸建て生活で一番満足しているところは?
「実は、私より主人の心境の変化の方が大きかった。それまで掃除どころか整頓もろくにできなかったんですが、家を買ってからはゴミ出し、掃除機かけ--週末、家の外壁を洗うのも主人。とにかく掃除を積極的にしてくれるようになって。家を大切に使いたい気持ちが彼を変えたんだと思います。」

『家が”自分のもの”になる』『ローンを組んで大きな買い物をする』こと自体が人生においてとても大きい決断。気持ちや行動にも思わぬ変化がもたらされたようです。

ーーこれからの暮らしについて、どんな展望を持っていますか?
Sさん:「子どもが成長したら部屋数を活用できるし、庭で季節ごとのイベントを楽しむのも夢です。猫ものびのび暮らせていますし、この家が子どもやペットにとって“思い出の場所”になっていくのが嬉しいですね。」
 
持ち家を選んだことで、Sさん夫婦は「資産を持つ安心感」だけでなく、「家族の時間や習慣の変化」といった目に見えない価値も手に入れました。掃除やメンテナンスに前向きになったご主人の姿や、子ども・ペットが自由に過ごせる環境は、まさに持ち家だからこそのメリットといえるでしょう。

※画像参照:PR TIMES

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