【2025年都内引越しトレンド】60%以上が「内見せずに入居申込」、2年間で1.4倍に増加!都内を中心とした賃貸物件への入居申込データからみる最新トレンド
<ニュース概要>
イタンジ株式会社は、東京都内に本社を置く不動産管理会社からの入居申込時の内見有無に関する調査を行いました。本調査では、賃貸物件への引越し繁忙期である2月、都内を中心とした賃貸物件への入居申込時に、内見を行わずに入居申込を行う割合が、2023年から2025年の2年間でおよそ1.4倍に増加しており、2025年2月には60%を超える方が「内見せずに入居申込」をしていることがわかりました。
※調査期間:2023年2月1日〜2月28日、2024年2月1日〜2月29日、2025年2月1日〜2月28日
調査対象:イタンジの賃貸不動産の申込受付システム「申込受付くん」で、東京都内に本社を置く賃貸不動産管理会社の申し込み29,521件を調査(2023年:4,270件、2024年:6,180件、2025年:19,071件)。
調査結果の概要
本調査によると、2023年2月時点で「内見せずに入居申込」を行った割合は43.4%であったのに対し、2024年には50.9%、2025年には60.2%と、2年間でおよそ1.4倍に増加しました。
背景にある要因
この傾向の背景には、アフターコロナによる出社回帰の増加や、家賃・転居費用の高騰による住み替え控えが影響していると考えられます。特に、都心部では希望条件に合う物件が限られていることから、早期に申し込む必要があり、内見を省略するケースが増えているとみられます。
従来、賃貸物件の契約前には、実際に物件を訪れて室内や設備、周辺環境を確認する「内見」を行うのが一般的でした。しかし、近年は入学・就職・転勤といった引越しシーズンにおいて、競争率の高い物件を確保するために、内見なしでの申し込みが増加しています。
今後の不動産市場への影響
このような動向は、賃貸市場において新たな課題をもたらす可能性があります。例えば、物件の詳細な情報提供の重要性が増すことや、オンラインでの内見環境の充実が求められるでしょう。また、入居後に「思っていたものと違った」といったトラブルを防ぐため、写真や動画、VRなどの技術活用がさらに進むと考えられます。
まとめ
内見なしでの入居申込が増加している現状は、賃貸市場の変化を象徴する動きの一つです。物件選びのスピードが重視される中、賃貸業界としても新たな対応策が求められるでしょう。特に、不動産管理会社や仲介業者にとっては、より詳細な物件情報の提供や、オンライン内見の充実が不可欠になりそうです。
ただし、写真や動画だけでは伝わらない部分もあるため、借り手側の慎重な判断も必要です。契約前にしっかりと情報収集を行い、後悔のない物件選びを心がけたいものです。